雑多庵 ~映画バカの逆襲~

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今回は、全国で「ガルパンはいいぞおじさん」が大量に湧く現象を生んだ作品の紹介。
2012年に12話のテレビシリーズとして放送され、OVAを挟んで、公開された待望の劇場版である。

映画自体は2015年の11月に公開されたものなので、公開からかなり経過しているのだが、異例のヒットにより、この文章を書いている2016年2月25日の時点でも観ることができる。最近は大抵の映画が公開からひと月もすれば上映回数が少なくなるか、上映館が減り、二月目にはスクリーンから消えてしまう。このことを踏まえると、本作が興行的に大成功していることがお分かりいただけるだろう。

では、公開からしばらくたった今、本作を紹介するのは何故か?
それは、2月20日から4DX版が公開されたからだ!!

GuP

本作はテレビシリーズの劇場版である都合上、シリーズで描かれていたことを踏まえたシーンがあったり、シリーズで登場したキャラクターが総登場するお祭り状態になっていることもあって、未見の人は100%楽しむことは難しいかもしれない。とはいえ、本編開始前に「3分でわかるガールズ&パンツァー」があるし、キャラクターについて深く知らなくても十分楽しめる作品なので、シリーズを未見でも問題ない

未見でも問題はないが、前提となる世界観ぐらいは理解しておくべきなので、本ブログでは基本情報を紹介しておく。

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世界観
まず、押さえておくべき基本が「少女が戦車に乗って実弾を使った試合をする」ということ。
本作の世界では、茶道や華道と同じように「戦車道」が存在し、乙女のたしなみとして推奨されている。
実弾を使って戦車対戦車の試合が行われるのだが、戦車には特殊カーボンによる加工が施されているため、乗員が死ぬことはない。この世界では戦車は戦争の道具ではなく、スポーツの道具となる。

それぞれの学校は学園艦と呼ばれる巨大な空母上にある。アメリカ軍のような雰囲気の学校もあれば、ソ連軍のようなところ、イタリア軍のような学校など、学校によってイメージのベースとなる国が変わり、それに伴って登場する戦車も異なる。ややテンプレ表現すぎる印象もあるものの、様々な戦車を登場させるための設定であって、キャラクターは後付けのものと考えればそんなに気にならない。

この辺りを押さえておけばとりあえずOKだ。

戦車映画の決定版
萌え絵の女子高生が戦車で戦う、と言われるとテキトーに考えた企画じゃねぇのか?と言いたくなる。それこそ「艦隊これくしょん」の柳の下の泥鰌的な印象を持ってしまうかもしれないが、戦車描写の偏執狂的なこだわりっぷりは本物だ

戦車は3Dでモデリングされている。このモデリングの細かさはかなりのものだ。登場する戦車はドイツ軍のティーガー(いわゆるタイガー戦車)、IV号戦車、イギリス軍のセンチュリオン、マチルダ、ソ連のT-34、アメリカのシャーマン...etc. 中にはかなり珍しい戦車(戦車マニアってほどではないので詳しい解説は省く)も出てくるのだが、これら一両ごとのディテールの作りこみがスゴイ!発射音をはじめ、各種効果音の作りこみも相当なものだ。サラウンドを活かした音響をぜひ劇場で聴いてほしい。

モデリングの細かくても、動きがよくなければアニメーションとしてだめだ。だが、本作はその点も抜かりはない。戦車の動き方が徹底的に「リアル」に描かれており、キャタピラのうねり具合や、重量感の表現がとても良い。ここで「」を付けたのはあくまで「それらしい」という意味でのリアルな表現だからだ。現実の戦車に可能な動きかは問題ではなく、こういう動き方でこういう戦い方をしたら面白いのでは?とのエンタメ性を優先している。これが実写映画で実物の戦車を使って撮影する場合なら、不可能な表現ばかりなのだが、画面のすべてをコントロールできるアニメならではの自由さで許される。

これらの戦車戦のパターンはものすごく多様なので、戦車映画好きならば必ず見るべし!
正直言って、エンタメとしては実物のティーガーを登場させた『フューリー』より断然上だ

青春スポーツものとしての魅力
本作は青春スポ根ものとしての魅力もある。

女子高の話なので、主人公たちと同年代の男は全く出てこない
。男がいない分、アクションを停滞させがちな恋愛は一切なし。代わりに描かれるのは女の子たちが一心に戦車道に打ち込む姿。この迷いなく、青春を謳歌しようとする様子は見ていて気分がいいものだ。物語としては、学校の廃校を防ぐという明確な目的も設定されている。楽しい日々には終わりがある。この当たり前だが、忘れがちなことを意識させ、有限の時間を楽しむことを奨励するようだ。ちなみに、脚本は『けいおん!』で軽音楽部の女子高生の卒業までを描いた吉田玲子さんだ。

戦車はチームで連携をとらなければ運用できないことも、スポ根ものとしての魅力を高めている。最近の戦車はもう少しオートマチックになっているらしいが、通常は戦車を動かす人、給弾する人、弾を撃つ人、支持をする人がいないとまともに使えない。加えて、試合は複数対複数で行われるため、戦車間の連携も重要になる。戦車戦をチーム戦として描くことでスポーツ的な印象を高めているというわけだ。

4DXもいいぞ

さて、問題の4DXだが、結論から言うと最高だった!
通常版を楽しめた人ならば、倍楽しくなること請け合いだ!!

4DXでは座席が揺れたり、座面が振動したり、マッサージチェアのような肩たたきがあったり、スモークが出たり、匂いがしたり、雨が降ったり、シャボン玉が出たりと、ギミック満載な体感型上映が楽しめる。

4DX版とはいっても、ギミックを活かしきれておらず、微妙な出来のものも中にはあるらしい。
でも、安心してください!ガルパン(ガールズ&パンツァーの略)4DXはスゴイですから!

ネタバレを避けるために、詳しいシーンの紹介はしないでおくが、戦車の動きに合わせて座席が動くのは期待通り。戦車に乗っている感を味わいたい人は安心せよ。お尻がブルブルと振動でしびれてくる感覚も再現されている笑

動きに加え、ところどころの開けた空間での風の吹く演出や、着弾した時のスモークが臨場感を倍増させてくれる。
動きに関して個人的に面白かったのは、カメラが上空から地上の戦車に向かっていくカットでの浮遊感。あのふわっとした動きは気持ちがいい。恐らく、『ゼロ・グラビティ』を4DXにしたらかなり楽しいもののになるはずだ(もうなっているのか?)。あと、笑ったのは、あるシーンでの突然の肩たたき発動。まさか戦闘シーン以外で来るとはなぁ笑 それと、驚いたのがシャボン玉ギミック。シャボン玉もあるとは知っていたが、一気に湧いて出る様はなかなかのインパクトだった。本作では二か所で使われている。一か所目は一度見た人なら予想ができるだろうが、二回目の「ここで使うか!」な粋な演出っぷりには思わず拍手したくなることだろう

あまりに長くなるためにキャラクターやあらすじ紹介は省いたが、テレビシリーズのあらすじは冒頭の映像でわかるし、キャラクターについて詳しく知りたければテレビシリーズを見てくれ。レンタルで出回っているし、アマゾンプライム会員(30日間は無料!退会はいつでも可能!)になればテレビシリーズ全話とOVA「これが本当のアンツィオ戦です!」が見られる↓↓


本作は今、最も劇場で見るべき作品の一つだ。
テレビシリーズを知らない・・・、萌え絵は苦手・・・、などと敬遠してしまう人もいるだろうが、気になったらまずは見るべし。「ガルパンはいいぞおじさん」になる可能性は高い。

予告編


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