雑多庵 ~映画バカの逆襲~

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色々忙しかったり、気が乗らなかったりで放置気味でしたが、とりあえずアニメ恒例のアニメ雑感です。

放置気味だったこともあり、すっかり秋アニメも折り返し地点を超えてしまっていますが、
まぁ、いいよね?

ということで、まずは夏クール(7~9月)のアニメです。

初回を見たものはこんな感じ。

かつて神だった獣たちへ
ソウナンですか
手品先輩
彼方のアストラ
ダンベル何キロもてる?
炎炎の消防隊
女子高生の無駄づかい
Dr.Stone
荒ぶる季節の乙女どもよ
ロードエルメロイII世の事件簿
ヴィンランドサガ
からかい上手の高木さん2
ナカノヒトゲノム
コップクラフト
可愛いければ変態でも許されますか?
ギブン
まちカドまぞく
通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?
BEM

相変わらず初回を見る本数だけは多い・・・
例のごとく半数以上は初回で脱落、それ以外も3話以内にリタイアという情けなさだが、仕事で見ているわけでもないのにこんだけ見てりゃ十分だろう?

で、肝心の面白かった作品ですが、

一番はやはり強かった『からかい上手の高木さん2』
karakai
1期は安定した絵と遊びの効いたアイキャッチ演出、丁寧に時間を描いていく本編、最終話のとっくに学生時代の終わった筆者にとっては恥ずかしくなるぐらいストレートなラブコメなオチにグッと来た。
2期もその路線は保ったまま、最終2話でまたしても身悶えするような感覚。
出色は11話で、タメの効いたラストの演出と高木さんの表情芝居が素晴らしい。絵コンテは私の世代には『おじゃる丸』の監督でおなじみベテランの大地丙太郎氏が担当。

その他には、視聴者参加型筋トレコーナーやオープニング&エンディング曲が面白すぎ、山崎みつえ監督の安定感抜群のギャグ演出が光る『ダンベル何キロもてる?』もお勧め。
dambel
安定感といえば、『まちカドまぞく』の安定感のある絵とちょっと演出が好きではなかったものの、「これで勝ったと思うなよ~~!!」が決め台詞な主人公のポンコツ可愛さは不思議と毎回見たくなった。家族同士でもちゃんと敬語だったり、貧乏ながらも健気に生きるまっすぐな感じは、問題のある家庭環境出身で斜に構えた他の多くの深夜アニメ主人公と違って見ていて心地よい。
machikado
毎回見ていて楽しかったという点では『女子高生の無駄づかい』も高ポイント。
特別絵が良かったわけでもないが、無駄に豪華なキャスティングとアホを極めた展開の連発が楽しい。
特に2話のギャグ演出の切れ味はなかなか。この回での戸松遥の生き生きとしたコメディ演技は必聴もの。
jyosimuda

続いて、秋クール(10~12月)アニメの話。

本好きの下克上 司書になるためには手段を選んでいられません
アズールレーン
グランブルーファンタジー第2シーズン
ハイスコアガール ROUND2
厨病激発ボーイ
戦×愛
ソードアートオンライン アリシゼーション War of Underground
Fate Grand Order 絶対魔獣戦線バビロニア
アフリカのサラリーマン
バビロン
BEASTARS
ノーガンズライフ
星合の空
アサシンズプライド
歌舞伎町シャーロック
ライフルイズビューティフル
ちはやふる3期
PSYCHO-PASS3

コメディばかり見ていた夏クールとは一転して内容も絵もヘビィ級の作品が多い印象。

Fateやソードアートオンラインは人気シリーズなだけあって毎回アクションが多く、見るからに大変そうな作品。PSYCHO-PASSは毎回1時間枠での放送で、人海戦術的に制作されている感が強い。回によっては絵のクオリティにバラツキが激しいものもある。ソードアートオンラインに関しては戦争の場面がずっと続いていて、腕や首チョンパを伴う人体破壊描写も多いのだが、断面を見せなければ放送コード的にはアリらしい。エロには厳しい割に暴力は意外と緩い深夜アニメ事情。

ヘビィ級の内容が多いと書いたが、『バビロン』や『星合の空』あたりが該当すると思う。

『バビロン』は野崎まどによる小説が原作。
トリッキーなSF作品で有名な原作者によるものなだけに本作も一筋縄ではいかない。
予想外のタイミングで普通なら死なない登場人物が次々に死亡、アメリカの連続ドラマのような重厚感を出しつつ政治家の汚職を巡ったサスペンスを展開していると思えば、物語はさらに大きな問題に進展していく。一見、実写ドラマに向いているようにみえるが、物語の鍵となる謎の女のつかみどころのなさを体現できる女優はまずいないだろう。その意味でアニメ化は正しい。
2話での時系列を前後させた展開と場面ごとに画角やレイアウトを工夫した演出はお見事だったし、7話の底意地の悪い厭展開も最悪(褒めています)。8話の放送まで約1か月空くというスケジュールも含めて驚きの連続が楽しめる作品だ。
babylon
『星合の空』は中学校のソフトテニス部を描いたオリジナル作品。
話の大まかな流れは弱小テニス部に才能豊かな新入部員が加入したことで、部が活気づいていくといったものだが、部員それぞれが家庭に問題を抱えていて面倒くささが満点。
金持ちの家の部長は母親と上手くいっていないし、過干渉でモンスターペアレントな毒親はいるわ、離婚して引っ越しても付きまとうDV夫におびえて暮らすわ、出来のいい兄弟に対比される形で親にバカにされるわ、セクシュアリティ的にストレートじゃないからって子供を否定する親もいるわ、産後鬱になった母親に赤子のころに暴力を振るわれるわ、愛してくれている親が実は養父母だったりするわで、現代の家庭のダークサイドを凝縮させたような厭っぷり。
特に母親の問題は社会的に問題でもあったりするために根深い。
非常に気合の入ったアニメーションでスポーツ青春ものとして成立してはいるのだが、今の中学生はこんなに窮屈な思いをしているのかと驚く作品だ。個人を尊重できない社会はダメだよなぁ。
stars

重たい内容が続いて気が滅入ったところで、個人的に推したいのは『本好きの下克上』と『BEASTARS』
beasters
漫画賞を総なめにした少年チャンピオンの大人気漫画が原作。
作者の板垣巴留(ぱる)は同紙で「バキ道」を連載している板垣恵介の娘で、非常に珍しい親子で漫画家(しかもどちらもヒット作を出している)。

原作が面白いから内容がいいのは当然として、「宝石の国」を手掛けたOrangeによる表情豊かで動きも見事なCGアニメーションや、オープニングでの人形劇(これで本編見てみたい!)、回によっては通常の2Dを利用したり、影絵のような表現も用いるなど様々な手法で描かれるヒトだけがいない動物学園はビジュアル面だけでも十分楽しめる作品だ。
そこに、肉食動物が草食動物を喰らう弱肉強食の発想やスクールカースト、セックスの問題などが絡んでヒトだけの学園ものとは違った雰囲気が楽しめる。普通の学園ものに飽きてきた人は是非。

個人的に最も推しているのは実は『本好きの下克上』
honnzuki

現代の日本の大学生が夢だった司書になる手前で死亡したと思ったら、中世ヨーロッパ的な世界転生。
貧乏人の娘マインとして生きていくが、生前本の虫だった彼女はどうしても本が読みたい。
しかし、この世界では紙の大量生産技術はないし、識字率も低く、本は貴族だけの超高級品だ。
「本がないなら、自分で作ればいいじゃない!」と大学生の知識とDIY精神を発揮させて取り組むも、虚弱体質で体の小さいマインでは満足に動けない。材料だって手に入らない!どうすんの!?
こうした課題を一つずつ乗り越えていく過程を丁寧に描きつつ、所々でデフォルメキャラで外連味も出していくメリハリの良さは、クレヨンしんちゃんの初代監督の本郷みつる監督の上手さか。
最近のアニメでは珍しく原画が少人数で、演出と絵コンテを同じ人が担当している回が多いのが印象的。少数精鋭な制作体制が影響しているのか、演出・絵ともに非常に安定していて安心してみていられる。原作では少し嫌味な部分もあった主人公だが、本作では普通にいい子になっていて非常に見やすく、全年齢にお勧めしたい作品だ。

以上、2019年の夏秋アニメの雑感でした。

次回の更新は今年のベストテン話かな?

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