雑多庵 ~映画バカの逆襲~

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今回紹介するのは香港ノワールものの巨匠、ジョニー・トー監督の新作です!なんと、今作で監督50作目だそうです!

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~あらすじ~
顔にやけどを負い、ゲロを吐きつつ車で暴走する男。名はテンミン。やがて、車は衝突事故を起こす。テンミンは病院に担ぎ込まれるが、そこには麻薬を運搬する一団を一斉検挙したジャン警部がいた。ジャン警部は持ち前の刑事のカンと鋭い観察眼により、テンミンが密売組織の一員だと看破。中国では覚せい剤を50グラム製造しただけで死刑になってしまう。ジャン警部は死刑と引き換えにテンミンに取引ルートの根絶に協力することをもちかける。テンミンの協力により、潜入捜査を行い、組織のボスに接触することには成功したものの、組織の背後には黒幕がいて・・・

ジョニー・トー監督は幅広く、いろいろな映画をとってみせ、「漢」の映画をばっちり撮ってくれる最高な人ですが、真面目な雰囲気のところになんとも言えないギャグをブチ込んでくるのが特徴です。本作でもボスと会合する場面で緊張感を壊すギリギリのギャグがありました。内容は詳しく言わないでおきますが、普通の監督なら真面目に演出するだけのところにブッ込んでくるので、思わず笑うこと必至。笑えるけれど、緊張感が消えないバランス感覚がうまいですねぇ。特に最後の10分以上に及ぶ至近距離での銃撃戦は凄すぎて笑いますww仰天の展開をするので、この場面のために見るのもアリですよ!

本作はトー監督がこれまで活躍してきた香港ではなく、中国本土にて撮影されています。中国は検閲が厳しい国ですが、麻薬に関する映画は特に厳しいそうです。なので、麻薬は怖いものであり、公安警察は強い存在となっています。本作を見れば公安警察の執念深さに驚かされることでしょう。映画だし、中国の話なんで盛っているかもしれませんが!とりあえず、緊張感とバカ臭さ、男のバトルを同時に堪能したい方にはお勧めです!
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