雑多庵 ~映画バカの逆襲~

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5月1日から公開の『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』を楽しみにしているのだが、これに備えてパトレイバーシリーズを全部見直した。

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「機動警察パトレイバー」のタイトルで1988年にOVAシリーズとして製作されたのに始まり、並行して週刊少年サンデーに連載された漫画版、翌年スタートのテレビシリーズ版と劇場長編版第一作、小説版、1990年からのOVAシリーズ第二期、1993年の劇場長編版第二作、それからしばらく経ってから製作された2002年の劇場長編版第三作

と現在のアニメ業界では一般的なメディアミックス展開を流行らせた作品として知られているそうな(リアルタイム世代じゃないから知らん)。

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今回観たのはアニメのシリーズと劇場版、実写劇場版に先駆けて制作された実写ドラマ版。




ザックリとこのシリーズを説明してしまうと、
「レイバー」と呼ばれる作業用ロボットが普及した未来が舞台。作業用とはいえ、使いようによっては破壊活動も十分できるわけで、レイバー犯罪も起こるわけだ。そこで、警視庁警備部は特殊車両二課、通称「特車二課」を設立し、「パトレイバー」を配備して犯罪に対抗するようになったという設定。ただ、普通に考えて巨大な二足歩行ロボが街中で活動したら邪魔に決まっているし、二足歩行ならではの立っているだけでパーツを破損するようなもろさからのメンテナンス費用の莫大さ、しかも大してレイバー犯罪の件数は多くないから暇を持て余しているとなると、社会的にその存在意義を問われることになるし、警察内でも盲腸のような扱いをされてしまう。こういったロボットものの問題点をリアルに描いたのがこのシリーズの最大の特徴だろう。

上述した特徴から察せると思うが、このシリーズはロボットものとはいえ、ロボットが活躍しまくる話ではない。むしろ、いかにロボを動かさないかが肝となっているような話だ。基本は特車二課のダラダラした日常を描いた日常系アニメである。確かに事件は起きるのだが、そんなに深刻な雰囲気はしないことがほとんど。別の作品に例えるなら、「踊る大捜査線」の雰囲気に近い。

「踊る大捜査線」を例に出したのはこのシリーズを手掛けた本広克行監督がパトレイバーからの影響を公言しているからだ。テレビシリーズでは警察の内部事情や淡々とした日常を描き、劇場版では唐突にテロ組織が絡むような大きな話になるなど、パトレイバーとの共通点がそこかしこで見られる。キャラクター的には織田裕二が演じた青島俊作と深津絵里が演じた恩田すみれのキャラクターと関係性はパトレイバーの搭乗者泉野明と指揮担当の篠原遊馬との「兄弟のようなフランクな関係でありながら恋人のようでもある微妙な雰囲気」、二人の小隊長後藤喜一と南雲しのぶとの「切れ者の女性キャラとボケッとしているけど実は優秀な男性キャラ」を合わせたような感じになっている。「踊る」ファンはぜひそのあたりをチェックしてみてほしい。

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『機動警察パトレイバー2 the Movie』でもレインボーブリッジが重要になっていた

さて、今回の実写シリーズだが、アニメ版の第二小隊の時代から二世代後の話となっており、レイバーが活躍する時代は終わり、レイバー犯罪もほとんどなくなったために第一小隊は解散、第二小隊だけで24時間勤務をこなすという無理ゲーを続けさせられることになった話である。まぁ、24時間勤務とはいえ、普段は事件が起こることもなく、暇を持て余し続けているから、永遠とも言える待機任務は主に食事のことを考える時間となる。そこは実写でもアニメでもあまり変わらないのだが、実写版ではさらに暇なのでダラダラ度が高い=パトレイバーはほとんど活躍しない。

実写オリジナルな展開をしていく話だが、アニメ版からの続きとも言えるので、話の元ネタはアニメシリーズにあることが多い。以下、その各話のストーリーと元ネタ紹介をしておこう。

Episode0 栄光の特車二課
アニメの第一期第二小隊から実写の第三期第二小隊にいたるまでの話をアニメ版で整備員だった二代目整備班長のシバシゲオ(アニメで声を当てていた千葉繁さんが顔出し出演!)が語るプロローグ

Episode1 三代目出動せよ!
テレビシリーズの第3話「こちら特車二課」をベースに第14話「あんたの勝ち!」の前半部を組み合わせた日常系な話。隊長のセリフまでそのままだったりもする。

Episode2 98式再起動せよ
オリジナルな話で、二課の存続問題と上層部からの嫌がらせの話。ラストは機動戦士ガンダムの最期の戦い!
ラストシューティング11

Episode3 鉄拳アキラ
ゲーセン通いが趣味の泉野明(「いずみの あきら」、アニメ版の主人公と同じ字だがあちらは「いずみ のあ」)が鉄拳が超上手いオッサンな竹中直人(押井守作品の常連)とバトルする話。テレビ版28話「怪しいふたり」に似た展開あり。

Episode4 野良犬たちの午後
コンビニの立てこもり事件に巻き込まれた二課の面々の話。アクションシーンが気合入りまくり。タイトルは映画『狼たちの午後』(1975)より。個人的に一番面白かった回。

Episode5,6 大怪獣現わる 前・後編
熱海に謎の巨大生物が現れた!たまたま慰安旅行中だった二課は対策を講じるものの、なかなか生物は表れない・・・。テレビ版40話「沿岸警備命令」とOVA版3話「4億5千万年の罠」がベース。ちなみに「4億5千万年の罠」自体は本多猪四郎(『ゴジラ』、『モスラ』、『フランケンシュタイン対地底怪獣』などを監督した特撮映画の大巨匠)リスペクトだったりする。
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ゴジラで登場した平田昭彦演じる芹沢博士オマージュがされているので要チェック

Episode7 タイムドカン
タイトルはタツノコプロの「タイムボカン」からだろうが、それはどうでもいいとして、二課に設置された爆弾騒ぎの話。OVA二期8話「火の七日間」を踏まえた展開もする。

Episode8 遠距離狙撃2000
狙撃手同士のバトルが描かれるレイバーが全く登場しない回。スナイパーに関する描写が細かいのでスナイパー映画好きは楽しいはず。

Episode9 クロコダイル・ダンジョン
テレビ版38話「地下迷宮物件」及び、OVA二期13話「ダンジョン再び」の続編。埋め立て地の地下にはお宝が!?

Episode10 暴走! 赤いレイバー
テレビ版9話「上陸 赤いレイバー」をベースに、終盤はテレビ版5話「暴走レイバーX10」と似た展開。テロリストが軍用レイバー目指して新潟まで向かったのを泉野と塩原が追う!

Episode11 THE LONG GOODBYE
OVA二期14話「雪のロンド」の同窓会で旧友と出会う話をベースに泉野メインで話が進む。レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説『長いお別れ』とその映画化『ロング・グッドバイ』(1973)がネタになっている。劇中の映画館は観たことあるぞ!と思ったらやはり黄金町のジャック&ベティだった。

Episode12 大いなる遺産
劇場長編版へのプロローグ的な話。劇場版第二弾『機動警察パトレイバー2 the Movie』のその後の話。前任の後藤隊長が遺した遺産とは?「嵐が来る」って?謎を残しつつ劇場版に突入していく。

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さて、長々と書いたが、劇場版に備えて最低限観ておくべきは『機動警察パトレイバー2 the Movie』。たぶん何も見なくても問題ないのだろうけど、見ておいた方がベターなのは間違いないだろう。全くキャラクターを知らないのもアレなので、公式サイトを見るなりなんなりしてなんとなくは把握しておいてくれ。実写ドラマ版のEpisode1を見ればシリーズの雰囲気やキャラクターはつかめるんじゃないかな?

とりあえず実写映画版の予告編

『シンデレラ』じゃなくて皆これを見るんだ!

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