以前から期待はしていたが、アメリカで大評判とのウワサを聞き、待ちきれなくなっていたころにようやく日本でも公開。待ちに待った伝説のシリーズのリブート作『マッドマックス』である。
とりあえず下の予告編を見てほしい
どうだ?予告だけでも燃えてこないか?
まあ、予告編は面白くとも本編はつまらないことは良くあるし、旧シリーズを監督したジョージ・ミラーが30年ぶりにまた作るということで、ジジイが無理して今風の映画作ったんじゃねーの?と正直なところ管理人は不安もあった。『マッドマックス2』があまりに最高すぎるカーチェイス映画になっていたこともあって、ただの焼き直しか、幾分クレイジー度が下がったものになるんじゃないかと邪推もした。
だが、これは違った。
超大作でありながら観客を殺しにかかる狂気を放つ、タイトル通りMADがMAXな映画である。
開幕の早々カーチェイスがあり、そのすぐあとには逃亡劇、からのタイトル。ここまで10分ぐらいだと思うが、最初からトップギアのアクション演出。その後も一瞬たりともヌルいと思わせず、最後までトップギアで爆走し続け、最後は明日への希望まで描いて見せる。見せ場がこれでもかと用意され、休む間を与えてはくれない。なんと、9割のシーンで大量の改造車と爆発が見られてしまうというすさまじさ。これぞジェットコースタームービーだ。ポップコーンなんて食べている余裕はないから覚悟せよ。管理人は最初のシーンからスクリーンから目が離せず、脳内麻薬が大量に分泌された結果、帰り道は頭がボーっとしたままだった。そして、疲れた。観客にあふれるイメージを受けとめるだけの体力を要求するどこまでも野蛮な映画だ。『マッドマックス2』を越えたと言っていいと思う。
このポスター最高
ストーリーについては語らない。
細かいことは考えずに感じるままに見てくれ。
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とにかく爆発や改造車でお腹いっぱいになる映画だが、出てくるやつらもスゴイ。
主人公以上に活躍する片腕で丸刈りの女ファイターは美人女優のシャーリーズ・セロンが演じる。この人は以前ブログで紹介した『モンスター』ではヤク中でボロボロのブサイクになっていた。この人もスゴイが、一緒に戦うおねーさんや、途中参加するバイクに乗ったババアたちも最高だ!特にババアたちの活躍ぶりはスゴイ!後半はババアたちの強さとアグレッシブなファイト、重装備でバイクに乗るカッコよさに圧倒される!
『タイムマシン』(2002)に出てくる地底人ような全身真っ白なウォーボーイズも面白い。放射能で汚染されているのか良く分からんが、あまり長生きはできないらしい。戦いの中で華々しく死ぬことでヴァルハラ(北欧神話で戦士が死後にヴァルキリーの導きによって行ける楽園)に行けると信じており、その野蛮ぶりには感服した。砂嵐に突っ込んで仲間たちが吹き飛ばされていく中を爆走しながら「今日は人生最高の日だぜ!」と言うあたりなんか感動ものである。
そして一番笑えるのが、軍団を盛り上げるためだけに存在しているギタリストと太鼓隊。
巨大スピーカーをいくつも載せた車に乗り、ギターとベースのダブルネックになったような楽器を爆音で弾きまくる!しかもギターから火炎放射!これは射精のメタファーなんじゃないかと思ったのは俺だけか!?(ちなみに楽器業界の言い方でギターやベースのような細長いネックのあるものを「サオモノ」と言う)
あと、評論家的なことを言っておくと、悪いやつらが車を襲ってくる展開は『駅馬車』がその源流としてある。まあ、今回の場合は『マッドマックス2』がベースと考えるべきだろうが。それと、分かりやすいものとして『恐怖の報酬』(1953)での木にロープを括り付けてぬかるみから脱出する場面のオマージュがあった。古い映画だが、トラック野郎たちが爆発物を運ぶ一触即発なスリリングさが面白い名作なのでオススメだ。
ちなみにジョージ・ミラー監督はマッドマックスの後はペンギンが踊るアニメ『ハッピーフィート』だったり、牧羊豚のベイブの続編を製作・監督するなど、根っからの野蛮なタイプの人じゃないと思われる。野蛮なものより動物が好きなんだろう。『マッドマックス2』もワンコの相棒がとても可愛いかった。たぶん根っから野蛮なのは前シリーズまでマックスを演じたメル・ギブソンの方。彼は問題発言&行動を起こしまくってハリウッドではホされているが、監督としての技量はかなりのものだし、作ってくるのは野蛮度が高いものばかり。『ブレイブハート』『アポカリプト』『パッション』と歴史ものが多いが時代考証はけっこうえー加減というか、あえて無視して「俺の歴史」を見せているようなところがあったりする。まぁ、面白ければ正確さなんてどうでもいいじゃないか。仕事の話が来ないのか、監督作がなかなか見られなくて残念だ。
ペンギンがタップダンスする映画。続編もある。
どうやら三部作を予定しているとのこと。次があるのか!ハードルはかなり高くなったので不安もあるが、とりあえず今見られるものを楽しむべし!いっそ次はメル・ギブソンが監督だと面白い展開だ!なるべく大きな画面と大きな音で観てくれよ!
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とりあえず下の予告編を見てほしい
どうだ?予告だけでも燃えてこないか?
まあ、予告編は面白くとも本編はつまらないことは良くあるし、旧シリーズを監督したジョージ・ミラーが30年ぶりにまた作るということで、ジジイが無理して今風の映画作ったんじゃねーの?と正直なところ管理人は不安もあった。『マッドマックス2』があまりに最高すぎるカーチェイス映画になっていたこともあって、ただの焼き直しか、幾分クレイジー度が下がったものになるんじゃないかと邪推もした。
だが、これは違った。
超大作でありながら観客を殺しにかかる狂気を放つ、タイトル通りMADがMAXな映画である。
開幕の早々カーチェイスがあり、そのすぐあとには逃亡劇、からのタイトル。ここまで10分ぐらいだと思うが、最初からトップギアのアクション演出。その後も一瞬たりともヌルいと思わせず、最後までトップギアで爆走し続け、最後は明日への希望まで描いて見せる。見せ場がこれでもかと用意され、休む間を与えてはくれない。なんと、9割のシーンで大量の改造車と爆発が見られてしまうというすさまじさ。これぞジェットコースタームービーだ。ポップコーンなんて食べている余裕はないから覚悟せよ。管理人は最初のシーンからスクリーンから目が離せず、脳内麻薬が大量に分泌された結果、帰り道は頭がボーっとしたままだった。そして、疲れた。観客にあふれるイメージを受けとめるだけの体力を要求するどこまでも野蛮な映画だ。『マッドマックス2』を越えたと言っていいと思う。
このポスター最高
ストーリーについては語らない。
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主人公以上に活躍する片腕で丸刈りの女ファイターは美人女優のシャーリーズ・セロンが演じる。この人は以前ブログで紹介した『モンスター』ではヤク中でボロボロのブサイクになっていた。この人もスゴイが、一緒に戦うおねーさんや、途中参加するバイクに乗ったババアたちも最高だ!特にババアたちの活躍ぶりはスゴイ!後半はババアたちの強さとアグレッシブなファイト、重装備でバイクに乗るカッコよさに圧倒される!
『タイムマシン』(2002)に出てくる地底人ような全身真っ白なウォーボーイズも面白い。放射能で汚染されているのか良く分からんが、あまり長生きはできないらしい。戦いの中で華々しく死ぬことでヴァルハラ(北欧神話で戦士が死後にヴァルキリーの導きによって行ける楽園)に行けると信じており、その野蛮ぶりには感服した。砂嵐に突っ込んで仲間たちが吹き飛ばされていく中を爆走しながら「今日は人生最高の日だぜ!」と言うあたりなんか感動ものである。
そして一番笑えるのが、軍団を盛り上げるためだけに存在しているギタリストと太鼓隊。
巨大スピーカーをいくつも載せた車に乗り、ギターとベースのダブルネックになったような楽器を爆音で弾きまくる!しかもギターから火炎放射!これは射精のメタファーなんじゃないかと思ったのは俺だけか!?(ちなみに楽器業界の言い方でギターやベースのような細長いネックのあるものを「サオモノ」と言う)
あと、評論家的なことを言っておくと、悪いやつらが車を襲ってくる展開は『駅馬車』がその源流としてある。まあ、今回の場合は『マッドマックス2』がベースと考えるべきだろうが。それと、分かりやすいものとして『恐怖の報酬』(1953)での木にロープを括り付けてぬかるみから脱出する場面のオマージュがあった。古い映画だが、トラック野郎たちが爆発物を運ぶ一触即発なスリリングさが面白い名作なのでオススメだ。
ちなみにジョージ・ミラー監督はマッドマックスの後はペンギンが踊るアニメ『ハッピーフィート』だったり、牧羊豚のベイブの続編を製作・監督するなど、根っからの野蛮なタイプの人じゃないと思われる。野蛮なものより動物が好きなんだろう。『マッドマックス2』もワンコの相棒がとても可愛いかった。たぶん根っから野蛮なのは前シリーズまでマックスを演じたメル・ギブソンの方。彼は問題発言&行動を起こしまくってハリウッドではホされているが、監督としての技量はかなりのものだし、作ってくるのは野蛮度が高いものばかり。『ブレイブハート』『アポカリプト』『パッション』と歴史ものが多いが時代考証はけっこうえー加減というか、あえて無視して「俺の歴史」を見せているようなところがあったりする。まぁ、面白ければ正確さなんてどうでもいいじゃないか。仕事の話が来ないのか、監督作がなかなか見られなくて残念だ。
ペンギンがタップダンスする映画。続編もある。
どうやら三部作を予定しているとのこと。次があるのか!ハードルはかなり高くなったので不安もあるが、とりあえず今見られるものを楽しむべし!いっそ次はメル・ギブソンが監督だと面白い展開だ!なるべく大きな画面と大きな音で観てくれよ!
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