『野火』も待っていた映画だけど、今回の『進撃の巨人』は製作発表されたころから期待していた。
周囲の人間にも何カ月も前から「絶対スゴいって!」と言っていたのだが、イマイチ反応が良くない人が多かった。
俺の予想は外れねぇ!と勝手に思い込み、なるべく事前に流れている映像も見ずに観に行った。
・・・・・・・・・・自分の期待は間違っていなかった!
殺戮!殺戮!殺戮!
予告だけを見るとそこそこのアクション映画かなと思うのだが、いやいや、全然違います。もうね、その辺の甘っちょろくて説教くさいものと同じにしないで下さいよ。コイツは観客を殺しにかかるビンビンの映画だぜェ
原作もアニメも知らない人のためにあらすじをザックリと説明しておこう。
巨人が突如現れ、人類の大半は巨人に喰われた。
生き残った人類は巨人の身の丈の何倍もある壁を三重に築き、壁と壁の間に町を作って生活していた。
100年近く巨人は出現しておらず、平和ボケしきっていたところに超大型巨人が出現、壁に穴を空けてしまう。
穴から続々と表れる巨人の集団は人々を容赦なく喰いまくる。
生き残った人々は町を捨て、一つ内側の壁まで後退することとなった。
という感じ。
本作の見どころはなんといっても巨人による殺戮描写。
PG-12(12歳未満は親の同伴が望ましい)の限界に挑むような徹底的な人喰い描写は小学生の時に見たら確実にトラウマになりそうな素晴らしさ(笑)手づかみで人間を拾い上げ、頭から食いちぎったり、巨人同士で取り合ったり、丸呑みしたりとやりたい放題である。アップで映ることはほとんどない代わり、腹を空かせた巨人たちが捕食する様子をひたすら描く前半の阿鼻叫喚の地獄絵図ぶりには絶望感が漂いまくる。酷過ぎて笑うしかなくなってくる場面もあり
あまりに容赦なさ過ぎて笑うしかなくなってくる捕食シーンといえばこういうヤツ
しかも、この巨人はほとんどが生身の人間が演じたものなので妙に生々しく気色悪い感じが恐怖を倍増させる。
「個性的な顔立ちの人を募集した」と監督が語っていたが、確かにバリエーション豊かな顔ばかりで人間の多様性を感じさせてくれた。顔もそうだが、体型もバリエーション豊かなところは原作と同じ。
あと勘違いしないでほしいのだが、最初に出てくる超大型巨人や終盤のある巨人はCGメインの映像ではなく、実物を使って合成した特撮によるもの。金をかけまくったCGなら相当なレベルで描写できるのだろうが、やっぱり物が持っている存在感には負ける。
改変してもいいじゃない
劇場公開の前から話題になっていた気がするが、本作は原作を再現したものではない。キャラクターからストーリーまでかなりの部分に変更を加えている。まず、主人公たちの年齢設定を少し上げるのは俳優に合わせた結果だが、ヨーロッパ(ドイツっぽい)のような街並みが舞台の話でアジア人が演じても違和感のないように名前を変更、もしくは登場させない方針にしている。「エレン」「ミカサ」「アルミン」は最近の日本人ならアリだが、「リヴァイ」は発音的にナシという感じ。リヴァイ兵長の代わり、といってもキャラクターが違うが、「シキシマ」として長谷川博己さんが登場する。リヴァイ兵長のファンには残念と思うかもしれないが、シキシマもいい感じに胡散臭い人物なので要注目。それより文句を言われているのが主人公エレンのキャラクターが原作とかなり違うこと。原作だと母親を巨人に殺され、故郷を失ったときから「あいつらを一匹残らず駆逐してやる!」と殺る気十分でアグレッシブな少年だったが、実写版ではアグレッシブさは抑え目でなかなか活躍しない。ふざけんな!と言いたくなる人もいるだろうが、原作者が変えてくれって言ったんだからいいじゃないか。それに、変更したことは映画にとって全くマイナスになっていないどころか、青年の成長を描くという意味ではむしろ良い判断だと思う。ヒロイックな主人公より、少しビビっているぐらいの方が巨人に立ち向かうシーンの重みが増す。「駆逐してやる!」と言うタイミングの違いがポイントかと思う。他にもいろいろと違いはあるのだが、細かいところは観てくれればと。
ストーリーに関する変更だが、原作にある回想シーンや両親の話などを思い切ってなくすことで映画として見やすなっている印象。漫画原作ものでありがちな「原作の展開をなぞろうとこだわるがゆえに無駄に長くなったり、描き切れていない」問題は起きておらず、100分程度の上映時間とタイトにまとまっている。
続きを早く~!!!
本作の終盤は巨人同士のバトルも見られる。
どうしてそうなるかは、原作を未読の人にとってはネタバレだから書かないが、平成ウルトラマン(ティガ、ダイナ、ガイアなど)や平成仮面ライダー(クウガ、アギトなど)、再放送の昭和ウルトラマンなどで育った人間としては非常に盛り上がるシーンだった。なんとなく『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』のアスカの戦闘シーンにノリが似ているのはそれもそのはず、絵コンテで『進撃の巨人』の樋口真嗣監督が参加していたからだ。
「殺してやる、、、殺してやるゥ、、、殺してヤルころしてやるコロシテヤル・・・」
製作時の庵野秀明監督の精神状態はかなり荒れていたと思われる
そんなこんなで、最高の特撮映画になっている本作だが、後編は9月に公開。
原作はまだまだ謎が残っている状態でしばらく終わりそうにないが、映画はどう決着をつけるのか?
大団円を迎えるのか、はたまた中途半端に終わってしまうのか。
気になるなぁ・・・待ちきれねぇよ!早く見せてくれ~!
↓ランキングに参加しています。クリックで応援よろしく!
にほんブログ村
周囲の人間にも何カ月も前から「絶対スゴいって!」と言っていたのだが、イマイチ反応が良くない人が多かった。
俺の予想は外れねぇ!と勝手に思い込み、なるべく事前に流れている映像も見ずに観に行った。
・・・・・・・・・・自分の期待は間違っていなかった!
殺戮!殺戮!殺戮!
予告だけを見るとそこそこのアクション映画かなと思うのだが、いやいや、全然違います。もうね、その辺の甘っちょろくて説教くさいものと同じにしないで下さいよ。コイツは観客を殺しにかかるビンビンの映画だぜェ
原作もアニメも知らない人のためにあらすじをザックリと説明しておこう。
巨人が突如現れ、人類の大半は巨人に喰われた。
生き残った人類は巨人の身の丈の何倍もある壁を三重に築き、壁と壁の間に町を作って生活していた。
100年近く巨人は出現しておらず、平和ボケしきっていたところに超大型巨人が出現、壁に穴を空けてしまう。
穴から続々と表れる巨人の集団は人々を容赦なく喰いまくる。
生き残った人々は町を捨て、一つ内側の壁まで後退することとなった。
という感じ。
本作の見どころはなんといっても巨人による殺戮描写。
PG-12(12歳未満は親の同伴が望ましい)の限界に挑むような徹底的な人喰い描写は小学生の時に見たら確実にトラウマになりそうな素晴らしさ(笑)手づかみで人間を拾い上げ、頭から食いちぎったり、巨人同士で取り合ったり、丸呑みしたりとやりたい放題である。アップで映ることはほとんどない代わり、腹を空かせた巨人たちが捕食する様子をひたすら描く前半の阿鼻叫喚の地獄絵図ぶりには絶望感が漂いまくる。酷過ぎて笑うしかなくなってくる場面もあり
あまりに容赦なさ過ぎて笑うしかなくなってくる捕食シーンといえばこういうヤツ
しかも、この巨人はほとんどが生身の人間が演じたものなので妙に生々しく気色悪い感じが恐怖を倍増させる。
「個性的な顔立ちの人を募集した」と監督が語っていたが、確かにバリエーション豊かな顔ばかりで人間の多様性を感じさせてくれた。顔もそうだが、体型もバリエーション豊かなところは原作と同じ。
あと勘違いしないでほしいのだが、最初に出てくる超大型巨人や終盤のある巨人はCGメインの映像ではなく、実物を使って合成した特撮によるもの。金をかけまくったCGなら相当なレベルで描写できるのだろうが、やっぱり物が持っている存在感には負ける。
改変してもいいじゃない
劇場公開の前から話題になっていた気がするが、本作は原作を再現したものではない。キャラクターからストーリーまでかなりの部分に変更を加えている。まず、主人公たちの年齢設定を少し上げるのは俳優に合わせた結果だが、ヨーロッパ(ドイツっぽい)のような街並みが舞台の話でアジア人が演じても違和感のないように名前を変更、もしくは登場させない方針にしている。「エレン」「ミカサ」「アルミン」は最近の日本人ならアリだが、「リヴァイ」は発音的にナシという感じ。リヴァイ兵長の代わり、といってもキャラクターが違うが、「シキシマ」として長谷川博己さんが登場する。リヴァイ兵長のファンには残念と思うかもしれないが、シキシマもいい感じに胡散臭い人物なので要注目。それより文句を言われているのが主人公エレンのキャラクターが原作とかなり違うこと。原作だと母親を巨人に殺され、故郷を失ったときから「あいつらを一匹残らず駆逐してやる!」と殺る気十分でアグレッシブな少年だったが、実写版ではアグレッシブさは抑え目でなかなか活躍しない。ふざけんな!と言いたくなる人もいるだろうが、原作者が変えてくれって言ったんだからいいじゃないか。それに、変更したことは映画にとって全くマイナスになっていないどころか、青年の成長を描くという意味ではむしろ良い判断だと思う。ヒロイックな主人公より、少しビビっているぐらいの方が巨人に立ち向かうシーンの重みが増す。「駆逐してやる!」と言うタイミングの違いがポイントかと思う。他にもいろいろと違いはあるのだが、細かいところは観てくれればと。
ストーリーに関する変更だが、原作にある回想シーンや両親の話などを思い切ってなくすことで映画として見やすなっている印象。漫画原作ものでありがちな「原作の展開をなぞろうとこだわるがゆえに無駄に長くなったり、描き切れていない」問題は起きておらず、100分程度の上映時間とタイトにまとまっている。
続きを早く~!!!
本作の終盤は巨人同士のバトルも見られる。
どうしてそうなるかは、原作を未読の人にとってはネタバレだから書かないが、平成ウルトラマン(ティガ、ダイナ、ガイアなど)や平成仮面ライダー(クウガ、アギトなど)、再放送の昭和ウルトラマンなどで育った人間としては非常に盛り上がるシーンだった。なんとなく『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』のアスカの戦闘シーンにノリが似ているのはそれもそのはず、絵コンテで『進撃の巨人』の樋口真嗣監督が参加していたからだ。
「殺してやる、、、殺してやるゥ、、、殺してヤルころしてやるコロシテヤル・・・」
製作時の庵野秀明監督の精神状態はかなり荒れていたと思われる
そんなこんなで、最高の特撮映画になっている本作だが、後編は9月に公開。
原作はまだまだ謎が残っている状態でしばらく終わりそうにないが、映画はどう決着をつけるのか?
大団円を迎えるのか、はたまた中途半端に終わってしまうのか。
気になるなぁ・・・待ちきれねぇよ!早く見せてくれ~!
↓ランキングに参加しています。クリックで応援よろしく!
にほんブログ村
コメント