DCコミックスのヒーローが集結したDC版アベンジャーズ『ジャスティスリーグ』がもうすぐ公開です。
それを記念して(!?)『鷹の爪』と『ジャスティスリーグ』のコラボ映画が作られてしまいました!いいのかDC?わかっているのかDC!?
鷹の爪といえば、AdobeのFlashを使って制作される一時期に流行った個人製作アニメの代表作にして、数少ない生き残ったシリーズですが、そこにジャスティスリーグのメンバー(バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマン、アクアマン、サイボーグ、フラッシュ)が登場するという狂った企画でございます。
鷹の爪の劇場版は激安な予算を逆手に取った演出が特徴ですが、そこにハリウッドのヒーローが参加したらどうなんよ?と気になったので見てきました。予想以上に面白かったですよー!
この映画には前提として予算が非常に少ないことがあります。
その予算の少なさはスクリーンの右側に常に表示されているゲージで残り予算を示してくれるから一目瞭然であります。
今回はDCのヒーローとのコラボということでオープニング映像にはキラキラなエフェクトを使いまくり、題字には伊集院静さん、タイトルコールに大塚明夫さんという超無駄に豪華な仕様であります。冒頭だけで予算ゲージが一本分減るのですから、両氏のギャラの高さが伺えます(単に予算が少ないんですが)。
予算がないがゆえに常にスポンサーは募集中であり、プロダクトリプレイスメント(劇中に商品を登場させることで企業から広告費をもらうお金の集め方)には意欲的。その意欲の高さは予算ゲージが減ってくると映画の流れに関係なくロゴを大写しにして商品の解説を丁寧にするという徹底ぶり。プロダクトリプレイスメントはハリウッド映画でも盛んですが、ここまで露骨なのはさすがにないというか、ギャグに転嫁しているところが潔い。余談ですが、『ワールドウォーZ』の終盤のペプシコーラや、『トランスフォーマー ロストエイジ』の中国ゴリ押しはプロダクトリプレイスメントの典型かつ超笑えますのでぜひご覧ください。
私のほうでも下にあるような広告を載せていますので、とりあえずクリックしてもらえるとありがたい(笑)
そうこうするうちに本編の始まりです。
悪の秘密結社といえども実態は明日食うご飯にも困っている鷹の爪団。仕方ないから今まで作った秘密兵器を売ってお金にしようとするのですが、アホ集団が作っているものなのでどう使えばいいのか謎すぎるものばかり。そこに一人のオヤジがやってきます。こうもり傘にゴッツいコートと山高帽という服装には見覚えがあります。そうですバットマンの敵キャラ、ペンギンであります。
ペンギンは秘密兵器を全部購入していきますが、そのおかげで鷹の爪団は久しぶりの健康で文化的な食事ができるとあって大喜び。しかし、その陰には白塗りで緑髪の紫のスーツの男が。この男、ジョーカーはバットマンの宿敵であり、とりあえず悪いことをしまくる愉快犯型の犯罪者です。ジョーカーのたくらみは鷹の爪団の兵器を使ってお金を集めまくること!そんなことできんのか!?鷹の爪の科学力恐るべし!!
ジョーカーが日本で暗躍していると聞きつけてアメリカからジャスティスリーグがやってきます。
バットマンが突然脱退してしまい、メンバーは欠けているものの、ジャスティスリーグがそろえばジョーカー一味は瞬殺だ!バトル開始とともに普段の鷹の爪らしからぬ滑らかな作画のアニメーション(GONZO制作の気合の入ったものです)が始まります!なんだ、今回の鷹の爪、実はお金あるんじゃないの?と思っていると・・・・あれ?急に絵が雑になってキャラも崩壊しとる!?
ハリウッド映画のキャラクターがいつも通りのアクションを日本映画、それも激安で有名な鷹の爪でやったら予算が一瞬にして蒸発してしまうのは当然。そうです、ジョーカーの作戦はジャスティスリーグの動きを激安映画の世界でできなくしてしまおうというものだったのです!
お金がないと動けない!こうなったら金持ちが特殊能力(本家「ジャスティスリーグ」でもネタにされています)のバットマンにお金を出してもらおう!
しかし、バットマンはある理由から引きこもって子供向け情操教育アニメを作る日々を過ごしているため、協力してくれません。金持ちが地下に引きこもって全身タイツでアニメつくっているんだから変態にしか見えません。おまけに面倒くさいことをウジウジと言ってばかりで完全に日本に増殖中のネット依存引きこもりニートです。そもそもバットマンのキャラクターがそういう存在なのであり、ティム・バートン監督版の『バットマン』や『レゴバットマン』でもその点をネタにされています。逆に言うとクリストファー・ノーラン監督のダークナイト三部作はバットマンの面倒な部分もひたすら真面目に作ったものです。
では、面倒なバットマンの性格の原因となった両親が目の前で強盗に射殺されるトラウマを取り除いてやったらどうなるのか?それを実行するのが鷹の爪のギャグらしさ。タイムマシンを速攻で作ってバットマンの少年時代にれっつごー!果たしてバットマンの性格は変えられるのか?ジョーカーのたくらみを阻止できるのか?急きょ結成した吉田ジャスティスリーグの実力はいかに?
残りの展開は実際に見て確認してほしいですが、隙あらばギャグ(しょーもない感じもまた鷹の爪らしさ)を投入し、早く作れるFlashの特性を活かして時事ネタ政治ネタもこれでもかと入れていくスタイルは日本では類似のものが少ないだけにとても個性的で笑えるものです。カナダの『サウスパーク』と近いテイストですね。しかも、今回はアニメ制作会社「GONZO」と日本のリアル系CGの最高峰「白組」が協力しているのでアニメーションとしても実は充実しています。(意外と)面白いですよ。政治も映画も笑い飛ばす余裕のある方はぜひ見てください。
↓ランキングに参加しています。クリックで応援よろしく!
にほんブログ村
それを記念して(!?)『鷹の爪』と『ジャスティスリーグ』のコラボ映画が作られてしまいました!いいのかDC?わかっているのかDC!?
鷹の爪といえば、AdobeのFlashを使って制作される一時期に流行った個人製作アニメの代表作にして、数少ない生き残ったシリーズですが、そこにジャスティスリーグのメンバー(バットマン、スーパーマン、ワンダーウーマン、アクアマン、サイボーグ、フラッシュ)が登場するという狂った企画でございます。
鷹の爪の劇場版は激安な予算を逆手に取った演出が特徴ですが、そこにハリウッドのヒーローが参加したらどうなんよ?と気になったので見てきました。予想以上に面白かったですよー!
この映画には前提として予算が非常に少ないことがあります。
その予算の少なさはスクリーンの右側に常に表示されているゲージで残り予算を示してくれるから一目瞭然であります。
今回はDCのヒーローとのコラボということでオープニング映像にはキラキラなエフェクトを使いまくり、題字には伊集院静さん、タイトルコールに大塚明夫さんという超無駄に豪華な仕様であります。冒頭だけで予算ゲージが一本分減るのですから、両氏のギャラの高さが伺えます(単に予算が少ないんですが)。
予算がないがゆえに常にスポンサーは募集中であり、プロダクトリプレイスメント(劇中に商品を登場させることで企業から広告費をもらうお金の集め方)には意欲的。その意欲の高さは予算ゲージが減ってくると映画の流れに関係なくロゴを大写しにして商品の解説を丁寧にするという徹底ぶり。プロダクトリプレイスメントはハリウッド映画でも盛んですが、ここまで露骨なのはさすがにないというか、ギャグに転嫁しているところが潔い。余談ですが、『ワールドウォーZ』の終盤のペプシコーラや、『トランスフォーマー ロストエイジ』の中国ゴリ押しはプロダクトリプレイスメントの典型かつ超笑えますのでぜひご覧ください。
私のほうでも下にあるような広告を載せていますので、とりあえずクリックしてもらえるとありがたい(笑)
そうこうするうちに本編の始まりです。
悪の秘密結社といえども実態は明日食うご飯にも困っている鷹の爪団。仕方ないから今まで作った秘密兵器を売ってお金にしようとするのですが、アホ集団が作っているものなのでどう使えばいいのか謎すぎるものばかり。そこに一人のオヤジがやってきます。こうもり傘にゴッツいコートと山高帽という服装には見覚えがあります。そうですバットマンの敵キャラ、ペンギンであります。
ペンギンは秘密兵器を全部購入していきますが、そのおかげで鷹の爪団は久しぶりの健康で文化的な食事ができるとあって大喜び。しかし、その陰には白塗りで緑髪の紫のスーツの男が。この男、ジョーカーはバットマンの宿敵であり、とりあえず悪いことをしまくる愉快犯型の犯罪者です。ジョーカーのたくらみは鷹の爪団の兵器を使ってお金を集めまくること!そんなことできんのか!?鷹の爪の科学力恐るべし!!
ジョーカーが日本で暗躍していると聞きつけてアメリカからジャスティスリーグがやってきます。
バットマンが突然脱退してしまい、メンバーは欠けているものの、ジャスティスリーグがそろえばジョーカー一味は瞬殺だ!バトル開始とともに普段の鷹の爪らしからぬ滑らかな作画のアニメーション(GONZO制作の気合の入ったものです)が始まります!なんだ、今回の鷹の爪、実はお金あるんじゃないの?と思っていると・・・・あれ?急に絵が雑になってキャラも崩壊しとる!?
ハリウッド映画のキャラクターがいつも通りのアクションを日本映画、それも激安で有名な鷹の爪でやったら予算が一瞬にして蒸発してしまうのは当然。そうです、ジョーカーの作戦はジャスティスリーグの動きを激安映画の世界でできなくしてしまおうというものだったのです!
お金がないと動けない!こうなったら金持ちが特殊能力(本家「ジャスティスリーグ」でもネタにされています)のバットマンにお金を出してもらおう!
しかし、バットマンはある理由から引きこもって子供向け情操教育アニメを作る日々を過ごしているため、協力してくれません。金持ちが地下に引きこもって全身タイツでアニメつくっているんだから変態にしか見えません。おまけに面倒くさいことをウジウジと言ってばかりで完全に日本に増殖中のネット依存引きこもりニートです。そもそもバットマンのキャラクターがそういう存在なのであり、ティム・バートン監督版の『バットマン』や『レゴバットマン』でもその点をネタにされています。逆に言うとクリストファー・ノーラン監督のダークナイト三部作はバットマンの面倒な部分もひたすら真面目に作ったものです。
では、面倒なバットマンの性格の原因となった両親が目の前で強盗に射殺されるトラウマを取り除いてやったらどうなるのか?それを実行するのが鷹の爪のギャグらしさ。タイムマシンを速攻で作ってバットマンの少年時代にれっつごー!果たしてバットマンの性格は変えられるのか?ジョーカーのたくらみを阻止できるのか?急きょ結成した吉田ジャスティスリーグの実力はいかに?
残りの展開は実際に見て確認してほしいですが、隙あらばギャグ(しょーもない感じもまた鷹の爪らしさ)を投入し、早く作れるFlashの特性を活かして時事ネタ政治ネタもこれでもかと入れていくスタイルは日本では類似のものが少ないだけにとても個性的で笑えるものです。カナダの『サウスパーク』と近いテイストですね。しかも、今回はアニメ制作会社「GONZO」と日本のリアル系CGの最高峰「白組」が協力しているのでアニメーションとしても実は充実しています。(意外と)面白いですよ。政治も映画も笑い飛ばす余裕のある方はぜひ見てください。
↓ランキングに参加しています。クリックで応援よろしく!
にほんブログ村
コメント