久しぶりの投稿です。いつものことですが。
今回紹介するのは『キングダム』
ヤングジャンプの看板漫画にして、スーパーヒット作でございます。
知っている方も多いと思うので、ストーリーの解説は省きます。
漫画の方は連載が続いており、話も進んでいますが、今回の映画のお話は
「身内の反逆で追われる身となった秦の王様(後の始皇帝)が奴隷の少年と出会って、
国を取り戻すべく戦う」というもの。
非常にシンプル。映画はこれで良い。
最近というか、ここ10年ぐらいは漫画原作映画が日本でもアメリカでも大量に作られていますが、日本の漫画映画は国内的な評判が良くない傾向があります。理由はいろいろ考えられますが、単純な話、その映画が詰まらないからにほかなりません。
では、『キングダム』はどうか?これが楽しかったんですよ。
最初の見どころは、充実したアクション映画として。
アクション映画ファンに衝撃を与えた『RE:BORN』の監督として知られる下村勇二がアクション監督を務め、RE:BORN主演で本業が忍者のウェーブ使いTAK∴こと、坂口拓が敵役というマニア的にはおいしい配置。さらに、主演の山崎賢人、吉沢亮が自らハードな殺陣をこなしている部分が多く、アクション映画としての迫力はなかなかのものだと思います。山崎賢人はワイヤーで飛びまくり、吉沢亮は殺陣の最中もイイ顔しております。彼は「GIVER~復讐の贈与者~」や朝ドラの「なつぞら」でもいい仕事してます。
次の見どころは、衣装・プロダクションデザインの充実ぶり。
アメリカのコミック映画で驚くのは、衣装や美術の充実ぶりです。アイアンマンやスパイダーマンのスーツを制作するだけでも相当なお金と時間を費やしているし、実際の仕上がりは素晴らしいものです。その一方で日本の漫画原作映画は衣装やデザイン関係に十分にお金をかけられているとは言い切れないものが多く、最初のビジュアルでがっかりしてしまった人も多いことでしょう。その点、『キングダム』の場合はかなりの予算を衣装に使っていると思います。特に山の民の衣装はかなり良い。草や羽などでできたフサフサのマントや、一人ひとりデザインが異なる仮面など要注目。衣装関係だけで言えば、アメコミ映画に匹敵するルックになっていると思います。
最後の見どころは、アメコミ映画感覚。
冒頭から『ブラックパンサー』のオープニング的なパーティクルエフェクト満載のCGアニメーションで世界観に始まり、漫画的なルックの(漫画原作だから当然だが)鎧を付けたオッサンが続々登場します。物量感のある(CGで盛っているけど今時のアメコミ映画も同じだから無問題)軍勢やモンスター的な存在も出てきたりとアメコミ映画かよ!と言いたくなるような感覚。作品としても停滞させる部分を入れず、アクションやスケール感のあるビジュアルで2時間以上突き進んでいく感覚は近年のアメコミ映画の感覚に近いものがあります。始皇帝を描いた作品であり、アメリカ映画がヒットしている事情を鑑みると、中国市場も視野に入れた企画なのだと思います。
そして、なんといってもアメコミ映画感に貢献しているのは大将軍役の大沢たかおと、長澤まさみ。
この二人が画面に映ると不思議なぐらいにアメコミ映画っぽくなります。衣装のはまりっぷりが良いからか、本人の存在感がすごいからか、まぁそのどちらでもあるでしょうが、この二人を見るためだけにも見に行く価値はあります。
大沢たかおは鎧にマントに巨大な矛とヒゲという、パンチが利いたビジュアルでも笑いが起こらないのは、すげえぞ?とにかく楽しそうに見えたので、実はこの人アメコミ映画好きなんちゃうかと思われ。
長澤まさみは『300 帝国の進撃』のエヴァ・グリーンを彷彿させるかっこよさ!これで脱いでたら完璧にエヴァ・グリーンなんだけど、生足・ノースリーブの戦闘服を見られるだけありがたいと思え!!
アメコミ映画的なビジュアルやスケールを獲得できている本作は、アメリカ映画を見慣れている方にもお勧めします。もちろん、予算規模的に1億ドルかかっている超大作には負ける部分もありますが、映画としての面白さが劣っているとは思いません。所々シーンの切り替えをワイプで行ってスターウォーズ的なニュアンスが加味されているところも見逃せません。今後制作されるであろう『キングダム2』が今から楽しみです。
それにしても、佐藤信介監督は当てるときはやってくれるなぁ。
『いぬやしき』も『アイ・アム・ア・ヒーロー』も面白かったです!
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今回紹介するのは『キングダム』
ヤングジャンプの看板漫画にして、スーパーヒット作でございます。
知っている方も多いと思うので、ストーリーの解説は省きます。
漫画の方は連載が続いており、話も進んでいますが、今回の映画のお話は
「身内の反逆で追われる身となった秦の王様(後の始皇帝)が奴隷の少年と出会って、
国を取り戻すべく戦う」というもの。
非常にシンプル。映画はこれで良い。
最近というか、ここ10年ぐらいは漫画原作映画が日本でもアメリカでも大量に作られていますが、日本の漫画映画は国内的な評判が良くない傾向があります。理由はいろいろ考えられますが、単純な話、その映画が詰まらないからにほかなりません。
では、『キングダム』はどうか?これが楽しかったんですよ。
最初の見どころは、充実したアクション映画として。
アクション映画ファンに衝撃を与えた『RE:BORN』の監督として知られる下村勇二がアクション監督を務め、RE:BORN主演で本業が忍者のウェーブ使いTAK∴こと、坂口拓が敵役というマニア的にはおいしい配置。さらに、主演の山崎賢人、吉沢亮が自らハードな殺陣をこなしている部分が多く、アクション映画としての迫力はなかなかのものだと思います。山崎賢人はワイヤーで飛びまくり、吉沢亮は殺陣の最中もイイ顔しております。彼は「GIVER~復讐の贈与者~」や朝ドラの「なつぞら」でもいい仕事してます。
次の見どころは、衣装・プロダクションデザインの充実ぶり。
アメリカのコミック映画で驚くのは、衣装や美術の充実ぶりです。アイアンマンやスパイダーマンのスーツを制作するだけでも相当なお金と時間を費やしているし、実際の仕上がりは素晴らしいものです。その一方で日本の漫画原作映画は衣装やデザイン関係に十分にお金をかけられているとは言い切れないものが多く、最初のビジュアルでがっかりしてしまった人も多いことでしょう。その点、『キングダム』の場合はかなりの予算を衣装に使っていると思います。特に山の民の衣装はかなり良い。草や羽などでできたフサフサのマントや、一人ひとりデザインが異なる仮面など要注目。衣装関係だけで言えば、アメコミ映画に匹敵するルックになっていると思います。
最後の見どころは、アメコミ映画感覚。
冒頭から『ブラックパンサー』のオープニング的なパーティクルエフェクト満載のCGアニメーションで世界観に始まり、漫画的なルックの(漫画原作だから当然だが)鎧を付けたオッサンが続々登場します。物量感のある(CGで盛っているけど今時のアメコミ映画も同じだから無問題)軍勢やモンスター的な存在も出てきたりとアメコミ映画かよ!と言いたくなるような感覚。作品としても停滞させる部分を入れず、アクションやスケール感のあるビジュアルで2時間以上突き進んでいく感覚は近年のアメコミ映画の感覚に近いものがあります。始皇帝を描いた作品であり、アメリカ映画がヒットしている事情を鑑みると、中国市場も視野に入れた企画なのだと思います。
そして、なんといってもアメコミ映画感に貢献しているのは大将軍役の大沢たかおと、長澤まさみ。
この二人が画面に映ると不思議なぐらいにアメコミ映画っぽくなります。衣装のはまりっぷりが良いからか、本人の存在感がすごいからか、まぁそのどちらでもあるでしょうが、この二人を見るためだけにも見に行く価値はあります。
大沢たかおは鎧にマントに巨大な矛とヒゲという、パンチが利いたビジュアルでも笑いが起こらないのは、すげえぞ?とにかく楽しそうに見えたので、実はこの人アメコミ映画好きなんちゃうかと思われ。
長澤まさみは『300 帝国の進撃』のエヴァ・グリーンを彷彿させるかっこよさ!これで脱いでたら完璧にエヴァ・グリーンなんだけど、生足・ノースリーブの戦闘服を見られるだけありがたいと思え!!
アメコミ映画的なビジュアルやスケールを獲得できている本作は、アメリカ映画を見慣れている方にもお勧めします。もちろん、予算規模的に1億ドルかかっている超大作には負ける部分もありますが、映画としての面白さが劣っているとは思いません。所々シーンの切り替えをワイプで行ってスターウォーズ的なニュアンスが加味されているところも見逃せません。今後制作されるであろう『キングダム2』が今から楽しみです。
それにしても、佐藤信介監督は当てるときはやってくれるなぁ。
『いぬやしき』も『アイ・アム・ア・ヒーロー』も面白かったです!
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