雑多庵 ~映画バカの逆襲~

管理人イチオシの新作映画を紹介するブログです。SF、ホラー、アクション、コメディ、ゲーム、音楽に関する話が多め。ご意見・ご感想、紹介してほしい映画などあれば「Contact」からメッセージを送ってください。あと、いいお金儲けの話も募集中です。

季節の変わり目は毎度おなじみアニメの話です。

今期1話を見たのはこんな感じ。

SCARLET NEXUS
ピーチボーイリバーサイド
ひぐらしのなく頃に卒
ヴァニタスの手記
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X
カノジョも彼女
ぶらどらぶ
RE-MAIN
魔法科高校の優等生
かげきしょうじょ!!
ぼくたちのリメイク
ゲッターロボ アーク
探偵はもう、死んでいる。
うらみちお兄さん
小林さんちのメイドラゴンS
白い砂のアクアトープ
ウルトラマントリガー
D_CIDE TRAUMEREI THE ANIMATION
ラブライブ!スーパースター!!
出会って5秒でバトル
NIGHT HEAD 2041
Sonny Boy

例によって20本ぐらいです。結構見てますね。
1本は実写作品のウルトラマンが入っていますが、まぁいいでしょう?
個人的には割と当たりが多かった印象です。何本か気になったものをご紹介します。

『ぶらどらぶ』
押井守監督の久しぶりのアニメーション作品、しかもテレビ放送されるシリーズものとしては「うる星やつら」以来となるという記念すべき(?)作品。配信ですでに公開されていましたが、この度めでたくテレビ放送されています。献血マニアの女子高生が吸血鬼の美少女と出会ったことから始まるドタバタコメディです。好き放題に映画ネタやパロディを詰め込み、さらには一話丸ごとつげ義春ネタで構成してしまうなど、とても令和の深夜アニメとは思えない古臭さが漂っています。内容面もそうですが、実写の写真を加工して背景美術に使ったり、CGではなく模型を使ったり、カメラの切り替えしを行わずに画面分割で会話シーンを構成するなど効率的な制作手法という点でも近年のテレビアニメと一線を画す作品です。近年のテレビアニメは技術の向上はしているものの、極端に類型化されていて似たような作品が多くなっている印象はありますし、効率を度外視したようなカロリーの高いクオリティ偏重傾向も見られます。『ぶらどらぶ』は確かに古臭くて、現在的な作品とは言い難いかもしれませんが、それだけに新鮮さのある作品だと思います。吸血鬼と共生することは可能なのか?という問いに対して1つの回答を示す最終回は、青春の爽やかさと未来への不安が同居した良いものでした。

『かげきしょうじょ!!』
斉木久美子の同名マンガが原作。どう見ても宝塚音楽学校な学園を舞台にしたトップスタァを目指す少女たちの物語です。原作を知らない状態でたまたま見ていたのですが、的確な演出が施された作品で、原作の力もあるのでしょうがとても面白く見られています。キャラクターの癖が強く、浅草出身の身長178cmの長身かつ天然少女が主人公でコミュ障の元アイドルが相方という不思議な組み合わせです。主人公の強烈なキャラクターとストレートに突き進んでいく展開が心地よく、個人的に今期の作品で一番気に入っています。


『ぼくたちのリメイク』
2016年から始まり、人生に失敗したと感じている28歳の主人公が原因不明のタイムスリップで2006年の大学入学のタイミングまで戻ってしまうという話。ライトノベル原作でライトノベルにありがちな人生やり直しものですが、年代のチョイスが深夜アニメが激増してオタク産業が盛り上がっていった2006年からというのが興味深いです(単に原作者の青春時代かもしれませんが)。しかも、舞台となる大学がどう見ても大阪芸術大学なのも面白い。大阪芸術大学は多くの著名人を輩出していますが、アニメ関係では庵野秀明や赤井孝美といった初期ガイナックスメンバーが在籍していたことで有名です。ありがちな設定であっても、人生をやり直すために真面目に頑張る主人公像は流行りの異世界転生ものには意外とないもので良いと思いました。ただ、これまた定番のラッキースケベ的エロ要素やあからさまなサービス要素が鬱陶しい。中身が28歳の青年なんだから、一々反応するなよとも言いたくなります。中途半端なエロは嫌いなので、やるならちゃんとヤっていただきたい。直接的エロだけを抜いた全年齢版エロゲーみたいな部分は嫌いです。

『うらみちお兄さん』
幼児向けの教育番組「ママンとトゥギャザー」に出演する体操のお兄さんこと、うらみちお兄さんが主人公のコメディ作品。情緒不安定なうらみちお兄さんは営業スマイルの裏に底の知れない闇を抱えているため、時たま見せる顔が超怖い。明らかにNHKの「おかあさんといっしょ」で長く体操のお兄さんを勤めていた「ひろみちお兄さん」こと佐藤弘道さんのパロディなのだが、ひろみちお兄さんもこんなにダークな一面があったのかと思えてきて怖い。主演に神谷浩史、共演に宮野真守、水樹奈々、中村悠一、杉田智和、花江夏樹などやたら豪華な出演者にも要注目の作品です。

『小林さんちのメイドラゴンS』
クール教信者によるマンガが原作のアニメ第2シーズン。前シーズンが2017年放送なのでだいぶ間が空いてしまっていますが、制作の京都アニメーションの都合が大きいでしょう。ご存知の通り2019年7月18日の放火事件でスタジオ消失、多数の死傷者が出たことで一時期活動が完全に止まっていました。この事件で前シーズンの監督だった武本康弘さんが亡くなったことも大きく影響していると思われます。武本さんはシリーズ監督としてクレジットに残っていますし、一話では絵コンテにもクレジットされているため、制作自体はかなり前から進んでいたと思われます(第2シーズンの監督は京アニのベテラン監督である石原立也さんが引き継がれています)。事件後初のシリーズ作品ということで少し不安もあったのですが、一切問題なく「いつもの京アニ」が見られました。「いつもの」が見られることがどれだけ有難いことなのかが実感できましたね。オープニングから最高です。


『白い砂のアクアトープ』
P.A.Works制作、Infiniteプロデュースのお仕事ものアニメ最新作。沖縄県南城市の廃館寸前の水族館を舞台に廃館阻止すべく奮闘する地元の女子高生と東京から逃げるように沖縄にやってきた元アイドルの少女との交流を描いた作品です。ソフトの発売予定を見る限り2クール連続の放送となるようですが、どうやってこの先盛り上げていくかが見ものです。監督の篠原俊哉さんは『凪のあすから』や『色づく世界の明日から』でもPAと組んでいて丁寧な演出に定評がある方です。沖縄の空気感をどれだけ出せるかが肝だと思いますが、さてどうなる?

『ラブライブ!スーパースター!!』
最後に紹介するのはラブライブ!シリーズの最新作にして異色作。これまでのシリーズでは高校を舞台に各学年3人ずつの9人が登場する人物構成でしたが、今作は1年生だけで5人編成。キャストも公募のオーディションを実施したそうで、アフレコ経験の浅い、もしくはゼロの新人ばかりとなりました。監督には京極尚彦さん、脚本は花田十輝さんという最初のシリーズを手がけたコンビが復帰、キャラクターデザインは原案にこれまでのシリーズに関わってきた室田雄平さん、本編用のデザイン・総作監に斎藤敦史さんという制作側の気合も感じる座組です。斎藤さんの絵になったことでキャラクターの表情付けや動かし方にも新鮮さがあります。このシリーズは衣装デザインが優秀なことでも知られていますが、今作は特に良いですね。オープニングで使われている衣装は今風なアイドルっぽさ(具体的には欅坂46的な男ウケをそれほど狙わない感じ)がありつつ、動かしたときに華があるようなデザインで大変良い。この作品がEテレで全国放送されていることに驚いていますが、本編終了後に「リエラのうた」という「みんなのうた」を模したコーナーがあるのにも驚きました。

というわけで、夏アニメの紹介でした。暑い!
では、また!!
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