雑多庵 ~映画バカの逆襲~

管理人イチオシの新作映画を紹介するブログです。SF、ホラー、アクション、コメディ、ゲーム、音楽に関する話が多め。ご意見・ご感想、紹介してほしい映画などあれば「Contact」からメッセージを送ってください。あと、いいお金儲けの話も募集中です。

毎度おなじみ映画とシリーズものアニメのベストテン記事。
2023年に入ってだいぶ立つが、2022年の振り返りやっていくぜ!まずは映画から!!

映画(ドラマ含む)

  1. RRR
  2. NOPE
  3. THE FIRST SLAM DUNK
  4. アンビュランス
  5. かがみの孤城
  6. マッドゴッド
  7. TAROMAN 岡本太郎式特撮活劇
  8. エルヴィス
  9. ニューオーダー
  10. 激怒

1位はやっぱり『RRR』。紹介記事は当ブログに書いているので、特に付け加えることは無いのだが、娯楽としての映画の面白さを煮詰めたような濃密な体験は唯一無二だ。これ以上の娯楽は無いのでは?と本気で思えた映画である。物語としては気になる点もあるものの、それについては準備が進んでいるという続編に期待するとしよう。それまではナートゥを踊れるように練習して待つ!





2位はgame gameのYouTubeにてかなり語ってしまったので、これも割愛するが、空を飛んでいる「何か」を見てしまう人の精神性、飛んでいる物体それ自体に自分の何を投影するのか?といったことまで考えさせられるようなUFO映画の傑作である。



3位は綾茂さんとのスペースで語っているので、感想についてはこちらを聞いていただきたい。原作についても触れていて、大いに盛り上がった会なので、是非。これほどアツい映画もなかなか無い。


4位はマイケル・ベイのハイテンションぶりと、絶妙なギャグセンスの素晴らしさが際立った作品。超大作とはいえないだろうが、それでも一切変わらないベイのセンスには感服する。

5位は原恵一監督の新作。年末に見てとても感銘を受けた。様々な事情で不登校となってしまった中学生たちの交流を描いた作品だが、ファンタジー的な仕掛けがありつつも、その根底には丁寧かつ演出の積み重ねでドラマを構築する原監督の演出が効いている。



『カラフル』でも描かれた学校内でのいじめの悪質さを描いたシーンは本作ではより真に迫った印象がある。それは見ていてかなり厭な気分になるし、吐き気をもよおすものだったが、被害者たちの視点で徹底して描いたからこそ、彼らの心に寄り添う監督の真摯な姿勢が際立った。

辻村深月の原作の力もあるのだろうが、いわゆる「漫画的」な飛躍を抑えた丹念な演出からドラマ的な盛り上げと同時に絵的な盛り上げも炸裂させる展開は監督の過去作『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』の終盤に匹敵、人によってはそれ以上かもしれない感動がある。地味かもしれないが、確実に良い映画だと思う。オススメです。

6位と7位は爆発するイマジネーションと実際のモノが動く快楽が素晴らしい。

8位は当時の熱狂が伝わるような演出が素晴らしく、エルヴィスとバズ・ラーマン監督のゴージャスな絵作りとの相性の良さが際立った。序盤のゴスペルとブルースがマッシュアップされる音楽的高揚のシーンも最高。

9位は淡々とバッドエンドに向かって常に悪い方向へと進んでいく展開が最悪で最高。

10位はライター・デザイナーの高橋ヨシキの初監督作だが、思った以上に突飛なところを抑えた真面目な映画作りになっていたのが印象的。タイトル通り主人公が大激怒して、大暴れするクライマックスはとても楽しかった。

続いて、シリーズものアニメのベストテンだ!

  1. BIRDIE WING -Golf Girls' Story-
  2. 平家物語
  3. メイドインアビス 烈日の黄金郷
  4. サイバーパンク:エッジランナーズ
  5. てっぺんっ!!!!!!!!!!!!!!!
  6. ちみも
  7. ヴァンパイア・イン・ザ・ガーデン
  8. ヒーラーガール
  9. 四畳半タイムマシンブルース
  10. ぼっち・ざ・ろっく!

1位はそれなのか!?と知人には驚かれたが、筆者としては間違いなくナンバーワンだ。オリジナル作品ならではの予想の付かない展開や、次回に期待を持たせるフックも効いているし、笑ってしまうぐらい極端な展開がリアル傾向にある近年のアニメにはないダイナミズムにあふれていて最高に楽しかった。女子ゴルフの世界をオリジナルで作るという、普通に考えて今どき売れそうにないものなのだが、それでも企画を通したプロデューサーの頑張りは天晴!4月からのシーズン2も楽しみだ。



2位は問答無用の傑作。平家物語は誰もが聞いたことはあるだろうし、過去に様々な形で映像化されてきた。そんな有名な古典に対して、山田尚子監督と脚本の吉田玲子による源平の争いの中で生きる女性たちにフォーカスした脚色が巧い。各話の演出や作画・美術のレベルも非常に高品質だった。最後に複数の声で紡がれる言葉は歴史に埋もれた人々への祈りの言葉にも思えた。

3位は地上波でできるギリギリ限界のようなグロ描写に驚くが、シリーズに通底する世界を丹念に描く演出と絶望の中に光を見出す物語は揺さぶられるものがある。

4位はゲームが原作ではあるが、大幅にアレンジを加え、一瞬の中で燃え上がり、燃え尽きていく若者たちを描いた青春ものとして作劇した点が良い。ボーイミーツガールものとしての爽やかさも良かった。最後のカットも美しい。

5位はあるようでそんなにない、コメディものアニメだが、毎回のしょーもなくも笑わせてくれるところが好きだった。毎週楽しかったね。


6位の監督は「ぴのあると」。って、誰やねん!と言いたくなるが、なんとその正体は『てっぺんっ!!!!!!!!!!!!!!!』の高松信司監督だというから驚きだ。どうやら、自分が面白いと感じるツボを高松監督は確実に突いてくるらしい。

7位はNetflixの配信専用タイトルで話題にはなっていないと思うが、一話ではキャラクターデザインを担当した西尾鉄也が作画監督としても腕を発揮しており、絵的な充実度が凄まじかった。作品としては若干物足りなさはあったものの、死ぬゆくヴァンパイアと少女の逃避行は魅力的だった。



8位は歌で治療するヒーラーの話。設定を聞いた段階では意味不明なのだが、歌とアニメーションで世界を変えていく展開は歌と踊りで世界を変えていくミュージカルの本質的な魅力にも通じるもので、これはこれでアリ!

9位は『四畳半神話体系』のファンなら必見。京大生のダラダラした日常が再びやってくる。

10位は2022年秋クールの作品では一番話題となったかもしれない作品。CloverWorksが数年前から取り組んでいる若手アニメーター育成が結実したような作品だと感じた。演出家が遊んでいるような感覚がある自由さも良いし、キャラクターデザインのけろりらが多くの話数で原画も担当し、一人で作画監督を担当した回も多い強烈な働きぶりは記憶されるべき事実である。筆者も楽器を趣味としているので、所々で感心するような部分はあるのだが、バンドで音楽を作っていく楽しさについてはほとんど描かれていない点は問題だと感じる。

以上が2022年の映画・アニメ話となる。自由で元気のある作品が好きなのだと改めて分かったので、活きのある作品をもっと探してみたいものだ。
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