昨日に引き続き更新します。本国で公開されてから一年以上たってやっとこさ9月27日からの二週間限定、首都圏のみという状況ではありますが、劇場公開してくれるのは個人的にはありがたいことです。年齢関係なく1000円で見られるキャンペーンをやっているのでどうぞこの機会に劇場で!
あらすじ
アンドリューは中古で買ったHDカメラで日常を撮っている。そこに映されるのは病気の母、酒浸りの父、高校で受けるイジメ。友達といえるのは同い年のいとこのマットぐらいだ。ある日、マットに無理やり連れられてパーティに参加する。そこでスゲェものがあるから撮ってくれと人気者のスティーブが声をかけてくる。マットと三人で山の中にある隕石が落ちたような穴に入っていくと、そこには青く光る物体が。光に包まれる三人。後日、三人は自分たちが物を浮かせたり動かしたりできるテレキネシスの能力を手に入れたと知る。最初はイタズラにしか使っていなかったが、うるさい後続車をアンドリューが川に落としてしまう事件が発生。自分たちが手に入れた能力の強大さを思い知った彼らは能力を制限するルールを決めるのだった。だが、ほかの二人とは違って家庭状況や学校生活に問題を抱えるアンドリューは納得がいかず・・・
本作の特徴は『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『パラノーマル・アクティビティ』のような劇中の記録映像を観客が事件後に観ているというタイプの映画ということ。ほとんどがアンドリューのカメラで撮影されたことになっているのでYoutubeでアップされた映像のように感じる効果があります。それだとアングルに制限があってつまらないかと思われるかもしれませんが、テレキネシスを手に入れたアンドリューはカメラを浮かせることもできるようになるので俯瞰のショットも可能になるのでご安心を。素人が撮ったようなチープな画面設計が超能力を扱ったSF的世界に異常なまでにリアリティをもたらしています。低予算であることを逆手に取ったような演出はアイディアの勝利といえるでしょう。
監督のジュシュ・トランク曰く、大友克洋のマンガ『AKIRA』に影響を受けたとのことで、超能力を手にしたいじめられっこが能力を暴走させていくというシナリオは『AKIRA』に良く似ています(超能力ものという点で『童夢』とも似ています)。超能力ものということでアホ臭いと思ってしまう人もいるかと思いますが、基本的には高校生のリアルな悩みや友情を描いた青春映画と観ることができるので、SFだからと敬遠せずに見ていほしいです。最後の方はちょっと泣けます。アメリカでは予告編が公開されると若者を中心に話題になり、低予算・スター俳優なしの映画にもかかわらず大ヒットしたことからもこの面白さや斬新さは伝わってくるのではないでしょうか。ちなみに監督は『Stabbing at Leia's 22nd Birthday』という短編映画で有名になった人。短編の時点で『クロニクル』のリアルな世界とファンタジーの要素を合成するというエッセンスが含まれています。シナリオは脚本のマックス・ランディス(ジョン・ランディスの息子!)と話し合って決めたとのこと。ネットで話題になって大ヒットさせていくという新しい興業モデルの本作は主観カメラの使い方も含めて斬新。お勧めです!
予告編
おまけ『Stabbing at Leia's 22nd Birthday』
あらすじ
アンドリューは中古で買ったHDカメラで日常を撮っている。そこに映されるのは病気の母、酒浸りの父、高校で受けるイジメ。友達といえるのは同い年のいとこのマットぐらいだ。ある日、マットに無理やり連れられてパーティに参加する。そこでスゲェものがあるから撮ってくれと人気者のスティーブが声をかけてくる。マットと三人で山の中にある隕石が落ちたような穴に入っていくと、そこには青く光る物体が。光に包まれる三人。後日、三人は自分たちが物を浮かせたり動かしたりできるテレキネシスの能力を手に入れたと知る。最初はイタズラにしか使っていなかったが、うるさい後続車をアンドリューが川に落としてしまう事件が発生。自分たちが手に入れた能力の強大さを思い知った彼らは能力を制限するルールを決めるのだった。だが、ほかの二人とは違って家庭状況や学校生活に問題を抱えるアンドリューは納得がいかず・・・
本作の特徴は『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『パラノーマル・アクティビティ』のような劇中の記録映像を観客が事件後に観ているというタイプの映画ということ。ほとんどがアンドリューのカメラで撮影されたことになっているのでYoutubeでアップされた映像のように感じる効果があります。それだとアングルに制限があってつまらないかと思われるかもしれませんが、テレキネシスを手に入れたアンドリューはカメラを浮かせることもできるようになるので俯瞰のショットも可能になるのでご安心を。素人が撮ったようなチープな画面設計が超能力を扱ったSF的世界に異常なまでにリアリティをもたらしています。低予算であることを逆手に取ったような演出はアイディアの勝利といえるでしょう。
監督のジュシュ・トランク曰く、大友克洋のマンガ『AKIRA』に影響を受けたとのことで、超能力を手にしたいじめられっこが能力を暴走させていくというシナリオは『AKIRA』に良く似ています(超能力ものという点で『童夢』とも似ています)。超能力ものということでアホ臭いと思ってしまう人もいるかと思いますが、基本的には高校生のリアルな悩みや友情を描いた青春映画と観ることができるので、SFだからと敬遠せずに見ていほしいです。最後の方はちょっと泣けます。アメリカでは予告編が公開されると若者を中心に話題になり、低予算・スター俳優なしの映画にもかかわらず大ヒットしたことからもこの面白さや斬新さは伝わってくるのではないでしょうか。ちなみに監督は『Stabbing at Leia's 22nd Birthday』という短編映画で有名になった人。短編の時点で『クロニクル』のリアルな世界とファンタジーの要素を合成するというエッセンスが含まれています。シナリオは脚本のマックス・ランディス(ジョン・ランディスの息子!)と話し合って決めたとのこと。ネットで話題になって大ヒットさせていくという新しい興業モデルの本作は主観カメラの使い方も含めて斬新。お勧めです!
予告編
おまけ『Stabbing at Leia's 22nd Birthday』
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